大会長挨拶
この度,第33回日本看護診断学会学術大会を,令和9年7月17日(土)~7月18日(日)の2日間,神戸芸術センターにて開催する運びとなりました。本大会のメインテーマは「臨床実践を支える看護診断と中範囲理論 ― DX時代における看護実践の再構築 ―」としました。看護診断は,人間の健康反応を捉え,看護問題を明確にするための共通言語であり,ゆりかごから看取りまでのあらゆるライフステージにおいて看護実践を支える重要な概念です。また,看護診断を臨床で活用するためには,中範囲理論を基盤とした看護過程の展開が不可欠です。本大会では,看護診断を支える中範囲理論の理解を深めるため,社会学領域から「役割理論」,心理学領域から「心理的ストレス対処理論」や「自己概念理論」,さらに「エンド・オブ・ライフケア」に関連する理論など,多角的な視点からの講演を企画しております。これらを通して,看護診断と理論,臨床実践を結び付け,看護過程を科学的に捉え直す機会としたいと考えております。また,DX(デジタルトランスフォーメーション)が進む医療環境の中で,看護実践の質を高めるための知識基盤として,看護診断の重要性はますます高まっています。電子カルテやデータ活用が進展する中で,看護診断は看護の専門性を可視化する共通言語として重要な役割を担います。一方で,近年は臨床現場において看護診断の活用が十分とは言えない状況も指摘されており,本学会の会員数も減少傾向にあります。こうした状況を踏まえ,本学術大会では,看護実践の場で看護師が日々直面する課題を共有し,看護診断を実践に活かすための新たな視点を見出す機会としたいと考えております。交流集会や研究発表を通じて,看護診断に関する最新の研究成果や実践報告を共有し,看護実践の質の向上につながる有意義な場となることを期待しております。看護診断の価値を改めて見つめ直し,臨床実践に活かすための学びの場として,多くの皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。
本学術大会の趣旨にご賛同いただき,是非ともご支援を賜りますようお願い申し上げます。
第33回日本看護診断学会学術大会
大会長 下舞 紀美代
兵庫大学
看護学部看護学科